みなさんキャッチーですか。ぬんです。







livedoorブログのアクセス解析はすごくキャッチーで、アクセスしてくださった方が、どのようなワードで検索してこのブログに行き着いたかが分かるようになっています。


普段は、「シノビアーツ レビュー」や、「ブラックストーリーズ ネタバレ」といった検索ワードでアクセスしてくださる方が多いようです。(そのクセ、ブラックストーリーズネタバレしてなくてすみません。・・・とか書いちゃうと、また検索に引っかかりやすくなっちゃうのかな。)


が、その検索ワード一覧の中に、明らかに浮いてるものが1つ・・・









「鄙びた 素敵な温泉」
 





「!?」と思って同ワードで検索してみると、確かに上から23件目に出てきてしまいました。


素敵な街並み、熱い攻防・・・ひなびた温泉街で『カルカソンヌ』をプレイ。:キャッチーでいてください。

 




検索した人には本当申し訳ないというか、温泉の情報なんかこれっぽっちもなくて、なんなら南フランスの街並みまで紹介しててごめんなさい。

あ、でも上の記事の舞台となった杖立温泉は、本当に素敵なひなびた温泉街でしたよ!




「キャッチーでいてください。」は、杖立温泉を応援しています。












さて本日は、前々から紹介したかった、協力型ボドゲの金字塔・「パンデミック」を紹介します。


2~4人用
プレイ時間:45分










□病原体と戦う協力型ゲーム



世界中でジワジワと感染が広まってきた、4種類の病原体。

「パンデミック」は、プレイヤー同士で争って1位を決めるのではなく、プレイヤー全員で協力して4種類の病原体の治療法を発見することを目指す、いわゆる協力型ボードゲームです。






セットアップ時はこんな感じ。
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このゲームボードがね!いい感じなんですよ!硬くて!世界地図!カッコいい!








ゲームは、4種類の病原体が世界中で流行してきたところからスタートということで、すでにいくつかの都市に病原体を表すコマが置かれています。
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ちなみに都市名はすべて実在の主要都市のもの。

ドイツからはベルリンかな?と思いつつ見てみると、なんと世界最大のボドゲの祭典・シュピールの会場となるエッセン!

こういう遊び心もキャッチーです。







プレイヤーたちは、1人1人異なる技術を持った医療研究チームとなります。
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役職はこの7種類。

作戦エキスパートと検疫官の存在感が光ります。






プレイヤーは全員、アメリカ疫病管理予防センター本拠地のあるアトランタからスタート。

順番に手番を実行し、世界中を飛び回ったり、基地を作ったり、患者を治療したり、後述のカードを使ったりしながら、4種類の治療薬の完成を目指します。


 











 



□2つの山札と3つの敗北条件



パンデミックの大きな特徴となるのが、2つの山札を使用すること。




1つ目の山札は、48枚の「感染カード」からなります。
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感染カードには、都市名と病原体の色が書かれています。

各プレイヤーは手番の終了時、この感染カードの山から規定枚数をめくり、カードに書かれている都市に、書かれている色の病原体コマを、1つ置かなければなりません。

放っておくと、世界中のあちこちに病原体コマが置かれていってしまう!

1手番たりとも無駄にすることはできません。







 
2つ目の山札は、50枚前後ある「プレイヤーカード」。
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都市名と色が書かれている「都市カード」の他、プレイヤーに有利に働く「イベントカード」も少数混じっています。




プレイヤーは各手番の終了時、プレイヤーカードの山札から必ず2枚を引き、手札に加えます。

ここで敗北条件1つ目。


敗北条件その1
プレイヤーカードの山札の残り枚数が1枚以下で、
カードを2枚引かなきゃいけないのに引けない場合、
プレイヤーの負けです。                 



治療薬が完成する前に、時間を使い果たしちゃったってことみたい。





プレイヤーはこの「都市カード」を使って、他の都市に移動したり、基地を建てたりします。

また同じ色の「都市カード」5枚捨てることで、その色の病原体の治療薬を作ることができます。
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これを4種類全部見つけたら、プレイヤーの勝ちというわけですね。






ですが、そう簡単にはいきません。

「プレイヤーカード」の山札の中には、こんな恐ろしいカードが紛れ込んでいるのです。
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「エピデミックカード」です。

このカードはセッティングの時点で、一定周期で引くように「プレイヤーカード」の山札に混ぜ込んでおきます。

また、このカードを入れる枚数により、ゲームの難易度調整ができるという優れもの。





これを引いてしまうと、


①手番終了時に引かなければならない「感染カード」の枚数が増える

②どこか1つの都市に、3つの病原体コマが置かれる

③今まで引いた「感染カード」をシャッフルし、再び「感染カード」の山札の上に乗せる



という恐ろしいデメリットを被ります。いずれか1つではなく、3つとも実行します。



要するに、


①より多くの都市に病原体が発生するようになり、

②どこかの都市で病気が急にすごい勢いで流行し、
かつ

③既に病原体が発生している都市の被害が大きくなるかも。


という感じ。まさに踏んだり蹴ったり。


定期的にやってきて、引いてしまったらデメリットというこの感じは、オニリム「夢」カードに共通するものがありますね。
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内容は「夢」カードよりもずっと凶悪ですが。







さて、1つの都市における病原体コマは3個まで。

既に3個の病原体コマが置かれている都市に、さらにコマを置かなければならない場合は、「アウトブレイク」が起こります。
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「アウトブレイク」が発生したら、その都市と隣接しているすべての都市に、病原体コマが1つずつ置かれます。

もし隣接している都市にもすでに病原体コマが3つ置かれていたら・・・?

もちろん再度「アウトブレイク」が発生します。




敗北条件その2
ゲームを通して8回目のアウトブレイクが発生すると、
プレイヤーの負けです。  



世界中がパニックに陥ってしまうんだそうです。また、


敗北条件その3
病原体コマを配置する必要がある際に、
ストックの残りの病原体コマが足りなくなったとき、
プレイヤーの負けです。   



病原体が拡散しきったことになるそうです。




3つの敗北条件のいずれも満たすことなく、4種の治療薬を見つければ、プレイヤーの勝利です。








 











□難易度:MAXに挑戦


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業務後さいころ倶楽部例会にて、白緑先輩、ごわすちゃんと3人でプレイ。



「どんぐらい死ぬのか確かめてみようぜ」との白緑先輩の発案により、エピデミックカード6枚の最高難易度に挑戦。

このゲーム、もっとも簡単なエピデミックカード4枚プレイでも、負ける時は普通に負ける程のシビアな難易度なので、クリアは本当に難しいです。



役割はランダムに決めて、

一度使ったイベントカードが再度使えるようになる危機管理官(白緑先輩)と、

都市カード4枚で治療薬を作れる科学者(ごわすちゃん)

基地の設置や移動手段に長ける作戦エキスパート(ぬん)の3つだったかな。



最も有能な役割である科学者がいるのは嬉しいけど、危機管理官はちょっと能力が微妙だし、流石にクリアは無理だろーという印象でした。






が、これが意外といい組み合わせだったみたい。


世界中を飛び回って基地を作りつつ、ごわすちゃんに都市カードを託す私。

受け取った都市カードで薬を作りつつ、周辺都市の患者の治療も怠らないごわすちゃん。

そして、アウトブレイクの危険がある都市をケアして回りつつ、ここぞという時のイベントカード再利用で、チームをサポートする白緑先輩。



八木沢三姉妹の三位一体攻撃ばりに息の合ったプレイで、1つ・2つ・3つと治療薬を完成させていく3人。
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アウトブレイクの回数、そして黄色い病原体コマの残り個数が危うくなりながらも、


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無事4つ目の薬が完成!

最大難易度まさかのクリアでした。












□プレイ感とまとめ



上のプレイログだけだと、あっさりクリアしたように見えてしまいそうですが、実際はかなり難易度がシビア。

でも到底クリアできないっていう難易度じゃなくて、ギリギリクリアできそうなところでゲームオーバーになる、という絶妙な難易度なんですよね。

3つの敗北条件も、それぞれがちゃんと機能しててすごい。

毎回この条件でばっかり負けちゃうんだよねーって感じじゃなくて、ちゃんとどの条件でも負けるっていうか。

めちゃくちゃ入念にテストプレイをして、細かいところまで調整したんだろうなっていうのが、ビリビリと伝わってきます。




あとは、エピデミックカードを引いたときの、感染カードの山札にまつわる処理のアイディアがとにかく秀逸。

デッキ構築のシステムが革新的だった「ドミニオン」も、「パンデミック」と同じ2008年の発売なのですが、この2008年は、ボドゲにおける山札というものの在り方が変わった、大きな年になったんじゃないでしょうか。

もっとも、同年に発売されたせいで、「パンデミック」はドイツ年間ゲーム大賞を「ドミニオン」に譲ることになってしまったわけですが。





プレイしながら、ここまでドキドキできるボドゲっていうのも稀です。

上述の難易度と、病原体の拡大してくる感じがすごくリアルなのもあって、ついついカードをめくる手には汗が。





ちなみに、1人だけプレイに慣れている人がいたりすると、他のプレイヤーはその人の言うとおりにしてればクリアできちゃう、なんてことになりかねません。(いわゆる協力型ゲームの「奉公問題」ってやつですね)

プレイ回数やボドゲ歴がなんとなく似通ってる人たちで遊んだ方が、あーだこーだ言って盛り上がれるんじゃないかなと思います。




テーマとゲーム内容の合致も完璧。多くの人にお勧めしたいボドゲです。

















というわけで、協力型ボドゲ「パンデミック」の紹介でした。


そういえば「オニリム」の2人プレイも協力型なんですっけ。

まだやったことないし、機会があればやってみよう。