みなさんキャッチーですか。ぬんです。
人って死んだらどうなるのでしょうか。
あ、私は突然出家したりしないので安心してください。
天国や地獄のような場所があってそこに飛ばされるのか。
違う人間(あるいは違う生き物)に即座に生まれ変わるのか。
それとも、意識も魂も消え失せてしまって、本当の"無"に還るのか。
違う人間(あるいは違う生き物)に即座に生まれ変わるのか。
それとも、意識も魂も消え失せてしまって、本当の"無"に還るのか。
ていうか、そもそも"意識"って何よって話よね。
人間なんてただのタンパク質の塊でしかないはずなのに、自分の意思でご飯を食べたり、人を愛したり、死を恐れたり、ブログを書いたりしているわけで。
人間なんてただのタンパク質の塊でしかないはずなのに、自分の意思でご飯を食べたり、人を愛したり、死を恐れたり、ブログを書いたりしているわけで。
外身であるタンパク質の塊が機能を停止した時、中身であるところの意識は、魂は、私はどこへ行くのだ。私とは一体何なのだ。うわー。
この辺の疑問に対する答えを提示してくれるのが、それこそ"宗教"と呼ばれるものだったりするのかも知れませんね。
さて今回は、己の魂を天国に近づけようと頑張る、こんなゲームのご紹介です。
2~4人用
プレイ時間:90分
『めんざいふ』です。何故かひらがなで『めんざいふ』。
セットアップ後はこんな感じ。
「あーはいはい、ボードの外周に得点トラックが描かれてるパターンのやつね」と思ったディスプレイやスマートフォンの前のそこのあなた!
ハズレでございます。やーい。
これは得点トラックなどではない!天国への道と地獄への道だ!!
写真の右側に行けば行くほど天国に近づき、奥に行けば行くほど地獄に近づく感じだ!!
このコマ達だって、ただの得点マーカーではない!!
プレイヤーのさまよえる魂だ!!
良い行いをすれば天国へと近づき、悪い行いをすれば地獄へと近づくのだ!!
ゲーム終了条件が満たされたときに、魂が最も天国に近いプレイヤーの勝利だ!!
さて、天国へ向かうためには何が必要かと言えば、この"めんざいふ"ですよ。
赤・青・黄・緑の4種類をセットにすれば、ゲーム終了時8歩天国へと近づけます。
セットにできなかった"めんざいふ"も、1枚につき1歩天国に近づけるぞ。
ここでこのゲーム最大のキャッチーポイントなのですが、天国へと向かう方法が"めんざいふ"以外にありません。あとは基本的に何をしようが地獄へと向かいます。
人間は生きている限り罪を犯すものだ、とそういう考えなわけね。
逆に言えば、たとえ罪を犯しても、"めんざいふ"を買いさえすれば天国へ行けますよと。
そりゃルターも宗教改革起こすわなって感じだ。
システム的に見るべきところは2つかな。
1つ目が、『あやつり人形』よろしく、ラウンド毎に役職が変わる点。
『あやつり人形』では回ってきた役職カードからこっそり1枚を選ぶ感じでしたが、『めんざいふ』では役職を選択する順番を競りで決めます。
"法王"、"王"、"商人"、"小悪党"という4つの役職それぞれに長所短所があるので、その辺を活かしながら、大聖堂の建築を進めたり、商品を売り買いしたり、娼館に遊びに行ったりしましょう。
そして大体何をしても、魂が地獄へと近づいていきます。不思議。
2つ目が献金!
このゲーム、大聖堂が2回建つとゲームが終わるのですが…
大聖堂が1つ完成する毎に、「その大聖堂の建築のためになんぼ献金していたか」に応じて"めんざいふ"が配られます。
献金の方法がなかなかユニーク。
自分のターンにできるアクションとして、"買った商品やコイン(現金)を1つ献金する"というものがありまして。
この時、「5金コインを1枚献金しまーす」とか「絹織物を1つ献金しまーす」とか、何を献金するのかは他のプレイヤーに公表しなければなりませんが…
1つ目の大聖堂の建築と2つ目の大聖堂の建築、どちらに献金するかは、他のプレイヤーに公表する必要はありません。
献金箱が、まあこんな感じの仕組みになってるのだよ。
1つ目の大聖堂に献金したければⅠのポケットに、2つ目の大聖堂に献金したければⅡのポケットに、商品やコインをお納めください。
他のプレイヤーより多く献金すれば、より多くの"めんざいふ"がもらえるわけですが、もちろん献金した商品やコインはすべて没収されちゃうわけで。
その辺の「このぐらい突っ込めば大丈夫かな?」感が、『Hab & Gut(大勝負)』っぽくてよかったです。
『Hab & Gut』やりたい。
そんなこんなでゲームを終えてみると、天国側の道にいるプレイヤーは1人だけで、あとのプレイヤーは地獄寄りだったりします♨
しょうがないじゃんちゃんと献金して"めんざいふ"を貰わなかったお前らが悪いんだよ。
ルールは少々複雑なんですけど、ご覧のとおり「バカゲーっぽいところを目指したい」という想いがひしひしと伝わってくる作りになってるので、ロールプレイやらメタ発言やら挟みながら、楽しく遊ぶといいんじゃないかしら。
将来的に買って棚に仕舞うことがあれば、『ポンペイ滅亡』の隣に並べようと思います。
というわけで、『めんざいふ』のご紹介でした!
本当なんで邦題ひらがなにしたんだろう…
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