みなさんキャッチーですか。ぬんです。 

















みなさんは、「高句麗・新羅・百済」って何て読む派ですか。


どうも周りを見るに「こうくり・しらぎ・くだら」派が多いようなのですが、私の中学時代の社会の先生は「コグリョ・シルラ・ペクチェ」と板書なさってまして、私もそれで覚えていました。

韓国での発音なのかな。






私は歴史にも詳しくなければ、この辺の読み方を教える際の流派(?)にも詳しくないので、上記の話をこれ以上掘り下げることはできないのですが…

要するに、読み方のブレがある単語ってあるよね~~って方向に持っていきたかったです(種明かし)






というわけで今日は、読み方が二派に分かれる、こんなゲームのご紹介です。


















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『Merlin』です。

フェルトのエッセン新作はリーネックとの共作。クイーンゲームズ。スカウトアクション11位。




読み方『マーリン』派と『メルリン』派がいると思うんですけど、私は『マーリン』派なので以下『マーリン』で統一しますね。

















薄く延ばしたアーサー王伝説モチーフ。

アーサー王は、頼れる助言者・マーリンと共に、玉座の後継者を探しています。

プレイヤーは円卓騎士団の一騎士となって、アーサー王に猛アピールしましょう、的なストーリーだ。












アーサー王への気に入られっぷりが、勝利点という形で見える化されるこのゲーム。

全6ラウンドのゲーム中、2ラウンド目、4ラウンド目、6ラウンド目の終わりに得点計算があります。


今回はシステムを説明する前に、ボード全体の様子等を交えつつ、どうやったらアーサー王に気に入ってもらえるのか、すなわち、どうやったら勝利点が稼げるのかについて、ふんわり触れていきたいと思います。
















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まずはメインボードかな。










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6つの公国(どのプレイヤーがどの公国担当とか、そういう感じのものではないです)を表すエリアが外側にグルっと設けられ、内側には如何にもロンデルしそうな円盤が置かれています。



もしや「円卓騎士団」の円感と「ロンデル」の円感をかけたかっただけじゃあるまいな(違います)














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各公国にクローズアップ現代。

4張りのテントと、その後ろにお城の円塔がドーン。

周りには、公国オリジナルの盾やら旗やら資材やらが並んでいますな。











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ここで得点源その1!

ゲーム中、このお城の円塔に自分の色の影響マーカー的なものを置けるんですね。









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各円塔について、最も多くの影響マーカーを置いていたプレイヤーに、置かれている全色の影響マーカーの個数に等しい点数が入ります。

タイの場合は割って端数切捨て。




しかも得点計算の度に、各円塔に置かれた自分の影響マーカーは、1個を残してすべて取り除かれてしまいます。

すでに悩ましそうな予感しかしません。

















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次に個人ボード行ってみましょうか。

各騎士の担当するお城が表されています。


先程メインボードで見かけた盾や旗、資材をストックしておく場所もありそうですね。

ダイスやリンゴなんかも置けそうな感じ。











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ここでこいつらを紹介しましょう。

大工!騎士!旗手!女官!
あなたの頼れる伯爵四人衆です。













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こいつらはゲーム中、各公国にお出かけしていって、先述の4張りあったテントでお仕事をします。駐在だね。

ここは大工のテント、ここは騎士のテント…的な感じで、それぞれの役職に、専門のテントがある感じだ。











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てことは、自分の大工が駐在中の公国に、他のプレイヤーの大工がやってくると…









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追い出されて…









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個人ボードに戻っちゃいます。











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ここで得点源その2!

ラウンド終了時、メインボードへと働きに出ている自分の伯爵、すなわち、自分の個人ボードに残っていない伯爵1人につき1勝利点が入ります。


追い出し追い出されの熾烈な争いを予感させます。


















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敵は他プレイヤーばかりではない!

見よ個人ボードの上の方を!ババン!反逆者だ!


色んな公国からやってきた3人の反逆者たちが、城壁からぴょっこり顔を覗かせています。ちょっと可愛くない?










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ここで得点源その3!

得点計算時には、反逆者と同じ公国の盾を使って、反逆者を撃退しなければなりません。倒せなかった反逆者1人につきマイナス3勝利点です。


基本的には減点要素ですね。










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ただし、伝説の聖剣・エクスカリバーを持った状態で反逆者全員を倒すと、3勝利点がもらえます。









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ちなみに倒せようが倒せまいが、反逆者は得点計算後に全員トンズラ。

新たな反逆者が3人ずつやってきます。やけに息合ってんなお前ら。





















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最後に、ここ見ていただきましょう。

メインボード横に設けられたこちらは、郊外と呼ばれるエリアです。












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ゲーム中、この郊外に自分なりの庄園を建てることができます。1ヘクス1軒までね。













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建築に必要な資材の見方がちょっと変わっているのですが、建てたいヘクスの6辺から垂直にピーっと線を引いて…










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茶色い枠とぶつかった部分!

ここに描かれているうち、任意の公国で取れた資材が必要となります。面白い。











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塔のマークが描かれたヘクスに庄園を建てると、任意の公国の盾or旗をゲットするか、任意の公国の円塔に影響マーカーを1個置けます。強い。













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さて、ここで得点源その4!

郊外を、同じ地形の塊ごとに見て…

各地形の塊について、最も多くの荘園を建てているプレイヤーは、その地形の塊のマス数に等しい勝利点を得ます。

タイの場合は割って端数切捨て。












上記4つの得点源から、第2、第4、第6ラウンドの終わりに得点が入りますよと。


…というのを踏まえて、この『マーリン』って何するゲームなのよって部分に触れていきたいと思います。














『マーリン』は…














ダイスの出目を使ってロンデル上を移動する感じのゲームです!










いえーい。






さっきからロンデルロンデルって、一体どこの古代の哲学者よ!って感じの方は、それこそ『古代Ⅱ』というゲームを遊んだときのレポートにてうっすら説明してますので、覗いてみてください。


9月25日 アナログボードゲームクラブ A.B.Cに行ってきた。



ざっと言えば、








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円が何等分かされていて、








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それぞれのマスにアクションが割り振られていて、








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ターンが来たらその円盤の上で自分の駒を進めて、








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止まった先のアクションをやりましょうね、といった類の物。








この駒を進める歩数をダイスの出目で決めちゃおうって言うんですから、「え~~~ベリーリトルコントロールじゃないの~~~」と思ってました。遊んでみるまでは。

















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さて、改めてメインボードのロンデルの輪を見てみよう。

プレイヤーカラーの駒の他に……ん?なにやら白い駒。










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こちらマーリン駒です。








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ラウンド開始時には、自分のプレイヤーカラーのダイス3個と、白いダイス1個を振ります。

…もうお分かりですね?












自分のターンには、ダイスを1個使って駒を進めるのですが…







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プレイヤーカラーのダイスを使用した際には、自分の色の駒を出目の数だけ時計回りに、








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白いダイスを使用した際には、マーリン駒を出目の数だけ時計回りor反時計回りに、



進めます。

マーリン駒は全員が触れる駒っちゅうこっちゃね。



で、止まったマスの指示に従ってアクション。















マスの種類がこれまた色々あるのですが…












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例えば公国マス

特定の公国に、先述の伯爵のうち1人を配置します。

大工を置いたなら資材を、騎士を置いたなら盾を、旗手を置いたなら旗をゲットし、女官を置いたなら影響マーカーを置きます。











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例えば庄園マス

コストを払って、郊外の1ヘクスへと庄園を配置します。












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例えばエクスカリバーマス

ボード上にあればそこから、他のプレイヤーの前にあればそのプレイヤーの前からエクスカリバートークンを取り、自分の手元へと置きます。

ついでに反逆者を1人選んで倒します。








といった具合。

他にも、〇が〇個につき〇勝利点的なマスや、伯爵を隣の公国へと移動させるマスなんかもあるぞ。


















さて、ここで生じてくるのが、やっぱりベリーリトルコントロールなんじゃないのかという疑問です。


どうしようもない出目の時ってどうしてもあるでしょうし。

自分のプレイヤーカラーの駒は時計回りにしか動けませんから、自分の色のダイス3個の出目を合計すれば終着点決まっちゃいますし。











ところがどっこい、この手のゲームではお馴染み・出目操作要素

今回もご用意しました!











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まずは、各公国の旗

公国毎に特色があって、消費すると色々楽しいことが起こるタイプのやつなのですが…

この中に、駒の操作方法や適応するマス、出目そのものを弄るタイプのものが存在します。


自分の駒を反時計回りに動かしてもいいよ~
とか、止まったマスのロンデル上で対角線上にあるマスのアクションをしていいよ~とか、出目をひっくり返してもいいよ~とか、そんな感じです。













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あと、もっと直接的なのがリンゴ

消費することで、好きなダイスの出目を自由に変えられます。強い。

リンゴは、ゲーム開始時に1個ずつ持っている他、止まるともらえるマスがロンデル上に1マスだけあります。








これだけ用意されてても全然思うようにならなくて辛いです
















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他にも、マーリン駒の移動後にのみ使えて、そのマスのアクションを2回できるんだけど、使うと2勝利点減っちゃうマーリンの杖だとか、公国の円塔の影響マーカー数でタイになった際、勝ったことにできちゃう聖杯だとか、もう要素がMORI MORIでどうしようって感じです。


そんなプレイヤー達にとって、道標となるのか、はたまた狂った方位磁針となるのかは分かりませんが、ゲーム中に達成していける「使命」という要素があります。



「この公国の旗と、この公国の資材と、この公国の盾を持ってたら〇点あげるよ」、的なタイプのやつ。やっぱり狂った方位磁針のような気が…

手札的な感じで4枚持っていて、ターン毎に1枚達成が可能。

達成したターンの終わりに、場にめくれている3枚から1枚選んでピックするか、山札から1枚ドローするかを選びます。










そんなこんながあんなどんなで、6ラウンド目の得点計算の後、余った諸々を勝利点に換算してゲーム終了。

最も勝利点を稼いだプレイヤーが、アーサー王に可愛がられます。

















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さーてプレイ記!

10月31日のぬん宅卓にて、ヒロさん、みすゞさん、みどりさん、私の4人でプレイしたよ!


インストは30分かそこらなんだけど、とりあえずセットアップが大変な印象です。












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第1ラウンド、ダイスの出目が確定してから、早速みんなの様子がおかしい。


「これ…何すればいいんだ…」



全員共通してやってたのは、庄園の美味しい場所確保と、反逆者への対処、でしょうか。

あとはタイミング噛みあえば、円塔への影響マーカー配置とか、使命の達成とか、聖杯やエクスカリバーの確保とか、みたいな。多いわ!





2ラウンド=8手番なんてあっという間に終わって、1回目の得点計算。

「もう3分の1ゲームが終わりましたよ。軽ゲーですね」
とはヒロさんの談。















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3ラウンド目に入ると、徐々に点差が開き始めました。


みすゞさんがもうやりたい放題で、得点行動を重ねつつ、ついでみたいに使命をポンポン達成。

ヒロさんはエリアマジョリティ方面で大活躍。

2人ともマーリンの杖の使いどころが上手かったです。


4ラウンド目終了時点で、みすゞさんとヒロさんが横並びで、みどりさんと私は20点弱のビハインドだったかな。
















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5ラウンド目になると、元々重たかった一手がさらに重たくなりました。

手番プレイヤーは盤面見ながらなんかブツブツ計算してるし、手番プレイヤー以外もみんな盤面見ながらなんかブツブツ計算してるしで、傍から見たら異様な光景であっただろう。楽しい。




反逆者への対策も済み、計画倒れで出目を弄る方法もなくなり、万策尽きたかと思われた第6ラウンド、私にチャンスが!

盤面に置いている影響マーカーの個数×1点がもらえるマス!このマスに入ると4点ゲットでは!?

しかも、マーリン駒で飛び込める!マーリンの杖を使えば1手番で8点ゲットでは!?

マーリンの杖切ってるので、差引き6点なんですけど…


この一手で一気に追い上げて、最後は騎士っぽくエクスカリバーを天高く掲げてゲームセット。









勝者は…







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私デェス!

2点差!












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終盤の一手で追い上げたとは言え、マジョリティ方面全然頑張れてなかったので、勝った気がしなかったのですが…

多分ヒロさんとみすゞさんが分かりやすく走ってて、ラスト2ラウンドずっと叩き合ってたのが響いたかしら。

嬉しいぞ~~!!

















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何がベリーリトルコントロールですか。選択肢が多すぎてクラクラ来たぞ。

だからダウンタイムはもうどうしようもないです。どの道手番プレイヤー以外も盤面見ながらブツブツ計算しているのだから。楽しさが勝っていればいいのだ。


あとはですね~~マーリン駒の存在が、お互いの牽制にもなりつつ、ドラマティックな展開も生みつつですごく好きよ。
















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拡張ルールでは、何やら個人ボードが増える様子。

こちらも機会があれば試してみたいです。


















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というわけで、『マーリン』のご紹介でした!



すごくどうでもいいんですけど、プレイ中、脳内でずっとV6の『Darling(ダーリン)』が止まらなくて困ってました。マーリンマーリン…


割り切れないshotにgoodときてます。