みなさんキャッチーですか。ぬんです。


















みなさんはどうですか



私はですね~~基本的には好きなんですけど、すごくよく読む時期と、パタッと読まなくなる時期があります。今は読まない時期。

作家さんで言えば、江國香織や米澤穂信、星新一が好きです。歌人だけど穂村弘も。




今年読んでビックリした本は、俵万智の『サラダ記念日』

「この味がいいね」と君が言う歌が有名なわけですが、それ以外にもキャッチーポイント満載だわ、心にグサグサ突き刺さるわで、もうボードゲームブログだけど感想記事書いちゃおうか迷うレベルでした。ウソです。








さて今日は、をテーマにした、こんなボードゲームのご紹介だ。



















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『Ex Libris』です。2017年エッセン新作。1~4人用、10歳以上、45分。

デザイナーのAdam P. Mciverについては私は名前を知らなかったのですが、パブリッシャーは『Raiders of the North Sea』、『Clank!』、『Altiplano』、『The Fox in the Forest』と、近年押せ押せゴーゴーな感じのRenegade Game Studioです。



 













さーて、ボードゲームにはイメージ力が大切だ。ここはファンタジーの町!そしてあなたは本の収集家!いいね!


そんなある日、町の議会に、新たなポストが設けられることになりました。その名も"大司書"

このポストは、町で最もキャッチーな書斎を持つ者に与えられるそうです。




町のお抱え司書!地位も名誉もお給金も、バッチリガポガポ公務員!

本の収集家として、こんな美味しい話を見逃すわけにはいきません。

しかし不幸なことに、あなたの収集家仲間たちも、どうやら名乗りを上げているようです…




的なストーリー。

あなたは、自分の秘書たちを町中のあちこちに派遣して本を集め、町の役人に気に入られるような書斎を作ります。

ちょっと「それでいいのか本好きよ」みたいなところもあるけれども、まあご愛嬌と言うことで。



















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というわけで、各プレイヤーは最終的に、こんな感じの書斎を作ることになるぞ。

作った書斎を町の役人が採点し、勝者=大司書が決まるという寸法だ!














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書斎にズームアップ!どうやらこの書斎、たくさんのカードから成っているようですな。

各カードには複数冊の本の背表紙が描かれているわけですが、それらの本のタイトルの頭文字は何なのかと、どんなジャンルの本が何冊含まれているのかが、文字やらアイコンやらで判別できるようになっています。

ジャンルは全部で6ジャンルあるぞい。










…という情報を踏まえて、ゲームシステム云々の話に入っていく前に、まずは書斎をどんなルールに従って作っていけばいいのかと、町の役人が書斎をどんな感じで採点していくのかを、チェックしていきたいと思うぞ。















まずは書斎づくりのルールから!大きく3つあるよー!








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1つ目!縦横に接するように!

本カードを書斎に置く際には、既に置かれている本カードに、縦横で辺が接するように置かなければなりません。






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2つ目!高さは3段まで!

本棚の高さは3段まで!4段とか危ないし届かないから!ノンノン!

逆に、横はどこまでびろーんと広がっても制限はありません。






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3つ目!本はアルファベット順に!

本は、タイトルがアルファベット順になるように、上段左→上段右→中段左→中段右→下段左→下段右と並べなければなりません。

バラバラだと、どの本がどこにあるか探しづらいもんね。

辛い縛りではありますが、実はアルファベット順を崩すような配置をしても、矛盾してる部分がゲーム終了時に得点としてカウントされないだけだったりします。それも辛いんだけども。














どうじゃいこうじゃいで、苦労して組み上げた書斎!

一体町の役人はどんな観点で採点するのでしょうか!










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1つ目!棚が安定していること!

役人曰く、「キャッチーな書斎は、安全であるべきだ」と。

箱絵を見る限り、魔法の力で多少の無理は利くようですが、それでも棚は物理的に安定しているに越したことはありません。


ゲーム終了時、下段を含む四角形のうち、最もカード枚数の多い部分について、1枚×1点が入ります。







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2つ目!人気の本があること!

役人曰く、「キャッチーな書斎は、人が求める本が置かれているべきだ」と。

ゲーム開始時に、この町で人気のジャンルが、6ジャンルの中から1つ決まります。

そのジャンルの本を最も多く持っているプレイヤーは15点、2位のプレイヤーは9点…的な感じで、マジョリっぷりに応じて得点が入ります。








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3つ目!禁書がないこと!

役人曰く、「キャッチーな書斎は、いかがわしい本が排除されているべきだ」と。

ゲーム開始時に、この町で「ちょっとアレよね…」と嫌われているジャンルが1つ決まります。

そのジャンルの本1冊につき、ゲーム終了時マイナス1点です。







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4つ目!本がバラエティに富んでいること!

役人曰く、「キャッチーな書斎は、多様な知識が得られる場所であるべきだ」と。

禁書を除く5ジャンルについて、万遍なく持ってると得点が入るタイプのアレです。

最も少ないジャンルの本の冊数×3点が入ります。デカい。







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5つ目!何か特色があること!

役人曰く、「キャッチーな書斎は、そこに来ることでしか得られない知識があるべきだ」と。

ゲーム開始時、各プレイヤーには、人気のジャンルでも禁書のジャンルでもない4ジャンルの中から1つ、目標ジャンルが与えられます。

他のプレイヤーには内緒にしとくタイプのアレだ。

目標ジャンルの本1冊につき、2点が入ります。








この5つの観点で、書斎を隅々までチェックされるぞー!
















で、ここまで来てようやく『Ex Libris』って具体的には何をするゲームなのよ?って話なのですが…









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なんとどっこいワーカープレイスメントです。そんなにどっこいって感じでもないか。













特徴的なのは、




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各プレイヤーが3人ずつ持つワーカーのうち1人に、プレイヤー毎に異なる特殊能力が与えられている点と、







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ラウンド毎に新しいアクションスペースが登場しつつ、そのうち1つだけが以降のラウンドでもずっと使えるようになる点
でしょうか。




特殊能力もアクションスペースも、硬派なものからギャンブリングなものまで、色々あって面白いです。











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ワーカーを派遣して、本カードを獲得したり、配置したり。

獲得→即配置できるアクションも多いです。



いずれかのプレイヤーが、規定枚数の本カード(2人プレイだと16枚、3人プレイだと14枚、4人プレイだと12枚)を配置したら、そのラウンドでゲーム終了。

上述の得点計算をして、最も得点の高いプレイヤーが大司書です。


















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個別の特殊能力がある上に、毎ラウンド新たなアクションスペースが登場。

本棚を矛盾なく組み立てつつ、5つある得点方法も加味。

あまりスマートな感じはしないというか、少しごちゃついている印象を受けるゲームです。









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でもねー書斎作るの超楽しいの。

①縦横に隣接、②高さは3段まで、③タイトルはアルファベット順
という、3つのルールがいい感じに絡み合ってるのよね。

「うーん、ここにTがあるからその上にK乗せて…その上はFぐらい?」
みたいな、他のゲームではなかなか培えないタイプの整理整頓のセンスが求められるところが面白いです。


手元にどんどん形として書斎ができていくのも嬉しい。










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本のタイトルも、じっくり眺めてみるとユニークなものが多くて面白いです。

日本語版が出たらこの辺ももっと楽しめるのかも知れないけれども、アルファベットが五十音になっちゃうとゲームが成り立たなくなっちゃうので、難しいかも知れない。

















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というわけで、『Ex Libris』のご紹介でした!


小学校、中学校、高校と振り返ってみると、雨の日の図書室ってすごく好きだったなあ。

放課後、雨宿りがてら本を読んでいると、少し離れた席に座っていた、可愛くて気になってるけどあんまり話したことは無いクラスメイトの女の子となんとなく目が合って、「へぇ、ぬん君『サラダ記念日』とか読むんだ」なんて話しかけられたりしたい学生生活だった。