みなさんキャッチーですか。ぬんです。




いや~~大晦日ですな。
って書きながら思ったんですけど、大晦日の「晦」って字書けなくないですか?
「みそ」の部分(?)。書く機会もないけども。





さてさて、毎年恒例になりました、今年初プレイだったボードゲームの中で、特に印象に残ったタイトル30選について、ダラダラ書いていきたいと思います。


・遊んだのが2020年が初めてだったってだけで、今年の新作ばかりではないです。

・印象に残ったタイトル30選なので、面白いゲームばかりでもないです。

・順位をつけてどうこうという意図もないので、掲載は遊んだのが早い順にしてみました。



少し長くなりそうですが、よろしくお付き合いくださいな!







1. 旅先ビンゴ/Reise-Bingo

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HABAの移動時間中に遊んじゃおうシリーズです。
缶ケースの蓋と底を1人ずつ持ち、犬やらトンネルやら飛行機やらが描かれたマグネットを4×4の形にペタペタ。あとは公共交通機関やら車の後部座席やらに乗って、車窓から見えたものにチェックを入れていくだけ。相手より先にビンゴを目指せ!
1月後半はヨーロッパに旅に出ていて、越境バスでの長時間移動中に遊んでました。そんなのもう何がどうしても印象に残るじゃんね。窓からの景色が何倍も楽しくなる素敵アイテムです。





2. エスペライゼーション/Esperaization

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ツリーホッパーゲームズさん。今回のゲームだけで使える新たな言語を作るワードゲームです。
ゲーム内言語と言えば、用意された原始人の言葉(と棍棒)だけで意思疎通を図る「あーぎ!てくと」というゲームが大好きなんですけど、「エスペライゼーション」では本当に0から言語を作っていきます。
「はい」や「食べる」「火」といったベーシックな15の単語に、「エイ」だの「ヌムル」だの「ジョッパ」だの適当な単語を割り当てることからスタート。あとは既知の単語の使用+身振り手振りを使った単語当てクイズでひたすら語彙を増やしていき、最終的には「キリマ ズ ズベシ ポン」「キリマ ズ モロモロ?」「ウピ ポン」みたいな会話が成り立ってしまうという。
かかる総時間は約2時間。もう文化じゃん。同卓者しか触れることが許されない空間ができあがる感じがすごく好き。





3. ミステリーハウス/Mystery House

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2019年のエッセンで買ったやつ。日本語版も出たわね。
箱型の装置を使って遊ぶ謎解きゲームなのですが、装置そのものが大きなお屋敷をそのまま表してるのがユニーク。側面の窓から懐中電灯を使って中を照らし、見えたものを専用のアプリに入力。仕切りが段々と取り除かれていくことで見える範囲が増えていき、アプリ上でストーリーも進行していき…みたいな感じです。
アプリの出来があまりよくなくて、アイテム適用に納得いかない部分も。謎の感じは論理パズル寄りで嫌いじゃないので、ちゃんとした謎を作れる人呼んできてシリーズバンバン出して欲しいなという思いがあります。
一応1〜5人用ですが、装置めっちゃぐるぐる回すしめっちゃ覗き込むので、1人で遊ぶのが一番良いと思っている。





4. 決算日/Zahltag

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故デロンジェの名作カードゲーム。
設備カードを集めて、セットコレクション的に契約を達成→お金を稼いでいきます。…と書くとめちゃくちゃ普通っぽいですが、ポイントは ①契約ごとにブラインドオークションをやって、最も安い金額を提示した人がその金額で契約を履行すること。そして ②たまに決算日がやってきて、手札の設備カードの枚数が一番少ない人以外は、手札の枚数分のお金を支払わなければならないこと!これらが組み合わさると、決算日に支払いを行いたくない!→手札を減らしたい!→安い費用で(時にはお金を払ってまで)仕事を受けなきゃ!、というドタバタ群像劇が繰り広げられます。大好きすぎる。
設備カードが使い捨てじゃなくて、一定期間が経つと勝手に手札に戻ってくるのも最高なんですよね。「設備帰ってきた!よっしゃまた契約を受け…」→即決算日!!アウチ!!!
運のウェイトも大きいのですが、ちょっと擦れた感じのワイワイ感で気に入っています。





5. タイム・オブ・サッカー/Time of Soccer

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出たな問題児。サッカークラブを運営する5時間級ゲームです。
サッカーゲームなのでもちろん試合もやるっちゃやるんですが、その実態はダイスを振るだけの自動処理。チームメイトやスタッフ、スポンサーを集めて、クラブを作り上げていく段階の方がメインとなります。
この人員集めが、町内を車でぐるぐる動き回りながら探す、というよく分からない世界観。町の人材が豊富過ぎる。選手のポジションを考えるのもパズルみがあってある程度までは楽しいのですが、段々込み入ってくるので最終的には専用アプリ推奨というアレっぷり。
パスワークが光る最強のチームの完成だ!!と思ったのですが、出目お腐れ芸人を自称している私、トーナメント戦で弱めのCPUにも負けてしまう始末。プレイ時間の割に運のウェイト大き過ぎへん???絶対許せないけど面白かったです。





6. テラービロウ/Terror Below

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なにぃ!?町の周りに巨大なワームが出現!?
というわけで、バイクやトラックで地中のワームを上手いこと引き寄せて、地上に出てきたところを倒したり、研究のために卵を持ち帰ったり。
武器や乗り物を表すカードには雑で大胆なテキストが盛り盛り!「おっ、内容物にワームスタンドあるじゃん」と思ったら雰囲気を醸すためのオマケ!ゲームの最後には女王ワームが降臨→広範囲攻撃でプレイヤー大量死!いいぞいいぞ〜〜アメゲーはこうでなくっちゃね!
B級映画の中に入り込んだかのような臨場感で、ワイワイ楽しめました。ちょっともっさりしてるけど、こういうのが好きなら是非に。





7. ミステリー・エクスプレス/Mystery Express

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なにぃ!?オリエント急行内で殺人事件が発生!?
犯人・凶器・動機・殺害現場・犯行時刻という5つのデッキからそれぞれ1枚ずつを除外。カードを交換したり情報を引き出したりしながら、欠けている5枚がどのカードであるかを予測していくタイプのやつです。ですが!なんと!同じカードが!2枚ずつ!ある!1ラウンド中に2枚ともを観測しないと、情報として確定しないというハードな仕様だ。
各手番のアクションもパーティめいていてワイワイ楽しいし、駅に着くたびに突然メモリーゲームをやらされたり、途中経過を報告させられたりするのもウケる。ふーんドラマチックじゃん。好き。





8. 祈り働け/Ora & Labora

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ウヴェちゃんで一番好きですよこんなもん。
リリース年は2011年。アグリコラ(2007)やル・アーブル(2008)辺りを先輩に持ち、グラスロード(2013)やカヴェルナ(2013)辺りが後に続く時期ですね。それぞれの作品のエッセンスを感じることができるのですが、「建物同士の位置でパズル」「資源リング」という初登場の二大要素に、ゼロ年代後半からの熱量高めのカオス感が合わさって、なんかこう、ウヴェちゃんの瞬間最高到達点はちょうどここだなと思わせるヤバさがあります。
悩ましさはあるのですが辛さは控えめな印象で、資源ザクザクだし建物バンバン建つし勝利点ぐんぐん伸びるし、リゾート地で羽を伸ばすウヴェちゃんって感じがするのも好き。
いつもドイツ語版を気合いで遊んでいる。新版の日本語版出るといいわねえ。





9. アルケミスト/Alchemists

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アプリ使う方。原題の語尾にsが付く方。
カエルと花を混ぜるとこの薬ができて……カエルとキノコを混ぜるとこの薬ができる……ってことはカエルの成分はこんな感じだな!?って感じの推論ゲーム。ただ当たればそれでOKと言うものでもなくて、ワーカープレイスメントや競り、ブラフに駆け引きといったアレやコレやを通して、推論の結果を得点に繋げなければならないのがミソです。
2人プレイでもインスト込み3~4時間とガッツリ時間かかるし、プレイ感もかなりもったりしてるけど、やってることはめちゃくちゃ好きだ。実はBGGランクも100位前後とかなりイケイケなのですが、もっとこう、シュッとしたリメイクとか出ないかな。出ないだろうな。





10. グルームヘイヴン/Gloomhaven

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いや正直10話弱ぐらい遊んで止まってるんですよう。止まってるんですけど、やっぱりこれはもう印象の塊みたいなゲームだから入れとかなきゃってなりました。日本語版出たの本当にすごい。
システムもプレイアビリティも完璧!…とは程遠い出来なわけですが、「超巨編RPGをボードゲームという枠組みの中で全部再現する」ことに対する執念がとにかくクレイジー。分厚いシナリオブックと大量のタイルやフィギュア類を見るたびに、「このデザイナーは他のボードゲームを遊んだことがあるのだろうか…」と心がザワザワしてしまいます。実在してるのバグじゃん。
遊ばなきゃ遊ばなきゃとは思うんですけど、やっぱりどうしても腰が重たいので、ダウンサイズ版の「Jaws of the Lion」が出たのはとても良いことだなと思います。





11. 五番街/Fifth Avenue

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「alea大箱18種を全部揃える」という長年の夢があって、今年はようやくそれを達成することができた嬉しい年でもありました(周囲の皆さんのご協力あってのことですありがとう…!)。そんなalea大箱の中でもBGGレート堂々の最下位(6.0)を誇るのがこの五番街。
確かに何も考えずに遊ぶと、一瞬でゲームが終わっちゃうんですよルール的に。ただ、自分だけが利するような得点行動を各自がきちんと意識して取っていくと、いつの間にか全力で殴り合える最高のリングが完成していて、ちょっとどうかしてるぐらい面白いオールドゲームに化けるという。選択肢の妙による駆け引きのアツさ!建設禁止に持っていけた時の快感!かーっ!たまんねえな!
遊ぶなら手強いメンツで挑んで欲しいですし、デザイナーによる「違うんだよ…こう言う意図で遊んで欲しいんだよ…」的なヒント集も公開されているので、インスト時に皆で確認する事を強くオススメします。





12. エネルギーポーカー/Energie Poker

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ブラフゲームの皮を被った最高の経済ゲーム。ポーカーではない。
色々と雑なんだけど、それをさっ引いても余りあるスーパーゲーム体験をもたらしてくれるナイスゲームです。アドベントカレンダー企画で記事も書いたので是非読んでくれよな!

裏目に出たのはアンタの方ね!掴めエネルギー単価と量で!『エネルギーポーカー』の話。





13. 旅するゲームブック:ウィーン/Choose your own journey: Wien

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作者は「パトロネージュ」のアートディレクションの方。
タイトル通り、ウィーンの様々な名所をゲームブック形式で巡っていきます。勝利点やクリアの概念はないのですが、訪れた場所を地図に記入していけるというお楽しみレガシー要素も。平和で温かい。
コロナ禍に入るギリギリ前の1月、新婚旅行でヨッメとウィーンを見て回ったので、2人で「ここ前も来たね」「嬉しいね」とやいやい言いながら遊んだというキラキラエピソードがあります。ページをめくって地図に書き込みをしている間、2人は確かにウィーンにいたのだ。素敵な体験をありがとうございました。





14. 引き潮と満ち潮/Ebbe & Flut

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これはヤバいぞ〜〜脳みそぶっ壊れゲームだ。
山札から引いたカードを場の自分の領地にプレイ。ルールに従ってカードを移動させていき、相手の領地まで流れ着いたら得点化することができます。
移動ルールは「垂直/水平位置に同じ数字かアルファベットを持つカードがあれば、そのいずれかのカードを水平/垂直方向に1マス移動させる」と言うもの。書いちゃうとサラッとしてますが、いざ盤面に向かうと普段使わない脳みそを使う感じで、頭がおかしくなるかと思いました。
初プレイ時はついに最後まで脳みそが慣れなかったのですが、何故か勝っちゃったのもヤバい。んで最終的に自分用の買っちゃったのもヤバい。なんやこれ。





15. メイジナイト ボードゲーム/Mage Knight Board Game

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皆さんはボードゲームのソロプレイモードってやる派ですか?私は今まであまりやらない派だったのですが、①BGGランキング上位のゲームをプレイしようとすると、ベスト人数が1人となっているゲームがたくさんあること、②コロナ禍で対面で遊ぶ時間が減ってしまったこと、③インストが不要で楽なこと、等を理由に、今年は色んなゲームのソロプレイモードを試しました。
メイジナイトボードゲームは、デッキ構築ライクにカードをいじくり回しながら、マップを探索したり敵を探索したりするタイプのやつ。言わずもがなのワクワク感に加えて、自分のキャラクターが分かりやすくレベルアップしていくのが気持ちよく、気軽に楽しめる単発グルームヘイヴン的な運用が期待できます。難易度ヤバいけどな!全然クリアできねえ。RPG的な世界観がお好きならレッツトライだ。





16. イエローストーンパーク/Yellowstone Park

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昔のウヴェちゃんの謎おもしろゲームシリーズ。
規則に従って手札から動物カードをプレイしていくわけですが、ボード上には動物カードが3×3マスの形以内にしか存在することができない。はみ出るように置いてしまうと、マイナス点としてボード上のカードを受け取らなければなりません。
数学的な気持ちよさを感じる一方で、手札の補充周りのルールが全部気持ち悪くてめっちゃ好きなんですよね。手札を使い切ったときに、一定以上のマイナス点を持ってたらマイナス点が減らせるとかいう謎ルール。ゲーム中全員1回は苦しそうな顔してるのも好き。良い40分ゲーム。





17. フローティラ/Flotilla

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コンコルディア的カードの取り回しで、海を調査して資源を掘り当てるゲーム…かと思いきや!ゲーム中に一度だけ、海を捨てて空の民にジョブチェンジが可能!資源をお金で買い、技術開発に勤しむのだ。
空の民は海の民の上位職ってわけじゃなくて、空の民として勝利点行動追ってると海の民に利が飛ぶし、逆もまた然りという、互いに共存・共益の関係にあるのがキャッチー。ジョブチェンジするの?しないの?するならいつするの?が絶対命題としてプレイヤーに付き纏います。引き運も大きいしだいぶもっちゃりしてるけど好き。
あとはアレだ。タイルやカード、個人ボードは海面と空面の両面印刷で、海の民→空の民に鞍替えする時にまるっと裏返すことになります。アクションの処理や勝利点行動が変わり、見てくれ的にもシステム的にも別ゲーが始まるテンションぶちあがり仕様!…なのですが、和訳シール貼りも両面分というオチです。めっちゃ面倒くさかった。





18. キングスジレンマ/The King's Dilemma

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これが入らずに何が入るよ!
王国内で起こる様々な問題に頭を悩ませる王様。ここは領主の我々で「賛成」か「反対」かを決めていかなければ!
やることは競りライクな投票の繰り返しなんだけど、その積み重ねで一国の運命が決まり、エグさ満点の中世大河ファンタジーが紡がれていく様は圧巻。ルールブックのフレイバー読むのが嫌いマンや、システムの完成度が云々マンの存在を掃いては捨てる、スーパーナラティブ・キャンペーンゲームです。
完走まで全15ゲーム、トータル17時間ぐらいかな。ずっとクソ領主ムーブできてて楽しかったけど勝利には結び付かず。キングスジレンマ2が出たらまた集まりましょう。





19. ミノタウロス/Minotaurus

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今年のコンポーネント意味分からん大賞です。
タイルも像も砂っぽい素材の石。テーブルに敷いてた布が冗談みたいに汚れます。重いし。あとは革製の輪っか。んでやることはと言えば神経衰弱×輪投げ。もうなんの儀式だよという気持ち。
ゲームとしての出来はBGG5.2というスコアに相応しい感じなのですが、久々にこだわりベクトルの訳の分からなさに殴られた感じがしてよかったなあと思う。神経衰弱はそんなにだったけど、輪投げが上手だったので圧勝しました。





20. サバイブ!(アイランド)/Survive: Escape from Atlantis!

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実は未プレイでしたシリーズ。
おいおい島が沈むぞー!お宝持ち帰れー!こっちにサメが出たー!こっちはクジラよー!その船乗せてー!嫌でーす!
システム的にはベタなAP制で古さを感じますが、ボードゲームを始めたての頃のようなワクワク感を思い出させてくれるのがすごく良いなと思う。写真だけで物語が頭に浮かぶの素敵よね。
2、3年前にHABAの「アドベンチャーランド」遊んだときにも、同じようなときめきを感じたの思い出した。こういうゲームに定期的に出会っていきたいです。





21. パンク、淑女を探して/Punk sucht Lady

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結婚相談所の職員やるぞ!
人物カードには、年齢・職業・長所・短所・趣味・人生の目標といったプロフィールが書かれています。相談所にやってきた顧客に合いそうな異性を、「趣味が合いそうだから〜」とか「年齢が近いから〜」とか適当言いながら職員が1人ずつプレゼン。最終的に顧客と選ばれた異性1人の相性をチェックするわけですが、それを可能にするのが「ラブ・バロメーター」システム!両者のカードの裏面を重ね合わせて少しずらすことで、相性が0〜7の8段階で評価されるのだ!
下世話なプロフィールと思わぬ結果の連続で、ずっとゲラゲラ笑ってました。最低で最高。インストが世界一楽しいゲーム。





22. セブンス・コンティネント/The 7th Continent

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出たな問題児。これ作った人ヤバいと思います。褒め言葉ではありません。悪口です。
ナラティブな協力型(というかもう実質ソロプレイ用ゲーム)なんだけど、まずはカードの量、リテール版で849枚。最初のシナリオ、5時間経ってもクリアの目処立たず。一歩歩けば罠&敵。圧倒的に理不尽なルール。でもBGG26位。化け物が過ぎる。
「1プレイにめちゃくちゃ時間がかかる死にゲー」という表現が近いと思っていて、何度でもリトライしながら徐々に探索した範囲を覚えていき、頭の中に広大なフィールドの地図を作るしか攻略法がないんだよな。この「小さな探索の積み重ねで、大きな偉業を成し遂げる」感じがツボにハマるなら、何十時間でも何百時間でも触っていられる代物だと思います。私の手には負えない。怪作。





23. テニスマスターズ/Tennis Masters

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ゴールドジーバー×DSF(ドイツスポーツテレビ)ってもうよく分かんねえな。やる事はほぼほぼ見たまんまで、フィギュアのラケット部分でボールを弾いて相手コートに返すというアレです。
返す返さない以前にサーブがめちゃめちゃ難しくて、フォルト続きでなかなか試合にならないんだけど、終盤にはなんだかんだ上達してくるの面白い。古のセット&マッチじゃん。「透ける素材のコートの下でラインを動かしてボール拾える範囲を示す」という斬新な発想もしれっと持ってきてて、油断ならねえなって感じです。
テニプリ世代だから、「一本足のスプリットステップ!」とか「菊丸が二人いる!?」とか言いながら遊んじゃうよね。
同じシリーズに「ゴルフマスターズ」ってのもあるのですが、テニスの方が謎に競技性高くて好きです





24. ザ・キー:岸壁荘の盗難事件/The Key: Raub in der Cliffrock Villa

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同じ日に3件の怪盗事件が発生!そんなことある???
ヒントカードを場から拾って、①どの怪盗が、②何時に、③何を盗んで、④どのように逃げたかを特定していく推論ゲームです。ヤバいのはこれをリアルタイムでやること!マジか!どのヒントを拾うかの取捨選択に脳みそが取れます。
リアルタイムと言いつつ、一番早く真相にたどり着ければ良いことがあるよ、ぐらいの距離感なので、気が済むまでじっくり解いちゃってもOK。ちゃんと全員答え合わせをさせてくれるのも優しい。それぞれのザ・キーがあるね。
めっちゃ手早くチャキチャキ解いて最速で解決宣言したのに、答え全然違った私の話はやめろ。
中級編・上級編と続編があるみたいなので、遊んでみたいです。





25. ミクロマクロ:クライムシティ/MicroMacro: Crime City

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はいSdJ。SdJですよこんなもん。
人物や出来事が細かく描き込まれためちゃデカマップがドン!お題に適した人物を探していくうちに、事件の真相が少しずつ明らかになっていきます。
ルールだけ読むと「ふーん……ウォーリーをさがせに推理要素がついた感じね……」ってなるんだけど、実際遊ぶと事件追うの面白すぎてみんな小学生になってしまう。「同じマップに違う時間帯の出来事描いていいんだ」ってなりますよね。天才の発想じゃん。キャッチーさに殺される。やってくれ。





26. サンティバの預言者/Die Seher von Santiiba

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メビウス便たまにこういうの来るからいいなあと思う。
手番プレイヤーが5つの選択肢から何色を選ぶかを、その他のプレイヤー全員が個別に予想。予想を当てられちゃうとそのプレイヤーにも利が飛んじゃうわけですが、まだ的中してない人が1人でもいればどんどん色を選び続けられるというPush Your Luckです。
令和版ミレグラツィエとでも言った出来栄えで、読み合いの材料がガッツリ用意されててアツい感じ。でも最終的には予想が当たる/当たらないの世界でしかないから、結果にゲラゲラ笑いながら遊べてしまうのがキャッチー。
細かい諸ルールも山椒みたいに効いてていい感じです。欲しい。





27. ヒマラヤ/Himalaya

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アクションプロットモノです。6アクションを予めプロットしておいて、手番順に処理していくことでおもしろ結果を楽しむやつ……って言うとありがちだけど、プロットの制限時間は1分とか言い出すから「はい???」ってなる。
さらに脱落要素もアリ。4人プレイ時は、ゲーム終了時に得点要素Aの最下位1人が脱落……って言うとまあたまに見る感じなのですが、残り3人から得点要素Bの最下位1人が脱落して、残り2人で得点要素Cで勝負や!とか言い出すから「はい???」ってなる。最高のパーティチューン。好き。
リメイク作である「クシディット王国記」はよりゲーマー向けになってて悩まし面白いんだけど、プロットの制限時間という最高のお楽しみ要素を失ってしまってて悲しい。





28. 蒸気の時代/Age of Steam

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もう今年はこれ抜きでは語れません。
線路敷いて物運ぶだけのことがなんでこんなに苦しく面白いのか。近年の重たいゲームはどうしてもトゥーマッチに感じてしまうものが多いのですが、蒸気の「無骨なルールとインタラクションだけがそこにあります。あとは好きにせい」な感じに惚れ散らかしました。
嘘みたいな量のマップが存在して、それぞれルールが異なるという最高のリプレイ性の確保の仕方してるのも強いです。ソロ専用マップをひたすら遊ぶという謎のマイブームまで生まれてしまって、ついにはBGGに登録があるソロマップ全部遊び終わってしまった。
12月だけで14回遊んでて(うち9回はソロマップだけれども)、こんなにグワッと1つのゲームにハマったの本当に久々だったから、今年はいい年だったなあと思える。来年も、積みゲー消化と話題作追っかけの合間合間にしっかり遊んでいきたいです。





29. テリトリー(テリトリーズ)/Territories

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クワリのチャック袋入り2人用アブストラクト。
木の棒でエリアを区切って陣取りするアレです。直前に置かれた木の棒の先端を伸ばすように木の棒を配置していく、というシンプルなルール……ですが、エリアが閉じた後の処理や細かい禁則事項等、本当にちょっとしたルールがゴリッゴリに効いてて、2人してうんうん唸ることになってしまう。
ルールライティングがふわっとしてて、既プレイ者同士であれこれ検証し合ったのも良い思い出です。





30. パレオ/Paleo

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ハンスのエッセン新作は協力型ゲーム。
自分の山札の上からカード3枚を引くんだけど、まだ表面は見ない。裏面には山やら川やら森やらのイラストが描かれているので、それだけを情報に1枚選んで表面を見るんですね。「石材が欲しいから山に行ってみよう」とかそんなノリ。これを繰り返すだけで、文明の発展や自然との戦いといった人類の起こりが力強く表現されていきます。
3枚の裏向きのカードから1枚を選ぶだけ、というお手軽さはファミリーゲーム的であり、同じデッキをぐるぐる回して得点行動を探していく感じはゲーマーズゲーム的でもある。数多のモジュールでリプレイ性も間違いない。2020年最後の小さな衝撃でした。良いぞ。










というわけで、以上30タイトルでした!



例年だとそれこそ大晦日ギリギリまでこの記事作ってる事が多くて、去年は1日で18タイトル分書くという体たらくっぷりだったのですが、今年はちょいちょい書き溜めてたのでめちゃくちゃえらい。
来年も余裕を持ってお届けしたいですね。







数字的な話をすれば、今年初プレイだったゲームは400タイトル、累計のプレイタイトル数は1,950タイトルになりました。めっちゃキリよくない?
いつもいっしょに遊んでくれる&色々遊ばせてくれる皆様のおかげです。本当にありがとう!




数字以外のところだと、やっぱり新型コロナウイルスの話になっちゃうわね。

緊急事態宣言出た辺りでは、これもうボードゲームが趣味として成り立たなくなるのではないかっていう不安がずっとあって、新作ゲームを購入するペースもガクッと落ちたりしたのですが…
休日になると、「どうせどこにも出かけられないから」とヨッメが色んなゲームに付き合ってくれてですね(優しいな???)
心の平穏が保たれると同時に、毎週少しずつ積みゲーが減っていく様子を見て、「実はボードゲームってこれぐらいの距離感・温度感で付き合っていくのがちょうどいいものなのかも知れない」と、自らのスタンスを見つめ直すきっかけにもなりました。
まあ結局遊べるようになるといっぱい買っちゃうんだけどな♨ ミーハーだからしゃーない。

ヨッメありがとう、いつも遊んでくれる面々ありがとう、ウイルス勘弁してくれ、という気持ちです。




あとは、「BOARD GAME TWEET 800」という素敵同人誌を出すプロジェクトに混ぜていただいた事、一生の想い出になりました。
企画段階もゲムマ秋当日もずっとガヤガヤしていて、なんか学生時代を思い出したよ。
ブログを書くのが少しずつ億劫になって、いつからか感想だけツイートして済ませちゃうようになったのですが、ここに至るために必要なステップだったんだなあ…と思うことにして、今日もブログをサボります。

主催のかーん君ありがとう、16傑の皆さんありがとう、買ってくださった皆さんありがとう、ウイルス勘弁してくれ、という気持ちです。




お仕事関連でも、引き続き色んな作品に色んな形で携わらせていただきました。
来年も心穏やかにがんばりたいわね~~見守っていただけますと幸いです。






それでは、また来年お会いしましょう。
2021年の私の、そして皆さんのボードゲームライフも、どうか、キャッチーでいてください。



2020年12月31日  
ぬん